2014年に始まった「NISA」。
非課税、お得な投資、節税などのWordが耳に入っていたものの、いつか始めてみようかなと考えていた方もいらっしゃるのではないですか?
現行の一般NISAの制度は2023年までとなります。
2024年から非課税投資枠に変更はありますが、既に一般口座や特定口座を利用している方、これから投資を始めようと思っている方の節税対策として、一考の余地はあるのではないでしょうか。
現行のNISA(ここでは一般NISAをいいます)の概要
証券会社や銀行などの金融機関でNISAの口座を開設(1人1口座のみ)
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NISA対象の金融商品(株式や投資信託など)を購入(上限=非課税投資枠 年120万円)
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☆ここが節税!
- 値上がりしたNISA口座の商品を5年以内に売却したとき・・譲渡益は非課税。
- NISA口座の商品に対して配当を受け取るとき・・配当は5年間非課税。
★ここに注意
*NISAを利用しないケース(一般口座や特定口座)では、通常、譲渡益や配当には約20%の税金がかかります。
*非課税投資枠に未使用分があっても、翌年以降に繰越して追加購入はできません。
*購入商品を売却しても、その分の追加購入はできません。(非課税投資枠は使用済みのままです)
*5年経過後は、「翌年の非課税投資枠を利用してそのまま保有・課税口座へ移管・売却」を選択できますが、保有商品の価格状況で有利・不利があります。
*2024年からは非課税対象および非課税投資枠が見直されますが、2022年・2023年に購入した商品は、5年間の非課税枠は継続されます。
NISAには「つみたてNISA」もありますが、一般NISAとつみたてNISAはどちらか一つしか口座を作ることができません。購入商品や金額、投資期間などをふまえて、どちらかを選択することとなります。
<一般NISAとつみたてNISAとの違い>
*対象の金融商品は一定の投資信託
*上限額(非課税投資枠)は、年40万円
*投資信託の分配金や譲渡益の非課税期間は20年間
*2042年まで購入可能
NISA を検討するためにインターネットで検索すると、よくiDeCoと比較されています。
では、iDeCo(イデコ)とは何でしょうか?
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、月々掛金を拠出して選択した金融商品を自分で運用することにより、60歳以降に給付を受ける私的年金制度です。(ただし加入期間等によって受給開始年齢が異なります)
☆ここが節税!
① 掛金は全額を所得控除できる。
(確定申告や勤務先での年末調整の際に、掛金を所得から控除して税額計算を行うことができる)
② 給付金を受け取るときは、受け取り方によって公的年金控除や退職所得控除の対象となり、所得税の計算上優遇される。
③ 運用した商品の運用益は非課税であり、そのまま再投資される。
★ここに注意
*加入は原則60歳までとなります。(2022年5月より65歳まで加入可能なケース有)
*60歳以後に給付金を受け取ることができますが、60歳までは掛金や運用益を引き出すことはできません。
*加入資格により拠出できる金額が違います。
一般NISA、つみたてNISA、iDeCoともに、運用上注意すべきことが多くあり、リスクを伴います。また節税効果も各個人により大きく変わってきます。
しかし、将来の公的年金に不安があったり、ご自身が描かれている老後生活に必要な資金を考えるとき、自分にとってのメリット・デメリットを判断しながら、政府が支援する資産形成・節税の制度を利用することも必要かもしれません。
**ご利用の際は、次のHPなどを参考にご自身の責任でご利用ください。
金融庁(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/index.html) 国民年金基金連合会(https://www.ideco-koushiki.jp/) |